効果と事例
小型体感音響の心理面への影響を測定するにあたって、国際基準として使用されているSTAIを利用した。これはSpielbergerらによって開発され状態―特性不安尺度(State-Trait Anxiety Inventory)であり、清水らによって日本語翻訳された質問票を用いて調査した。STAIは刻々変化する不安状態と不安になりやすい性格傾向を分けて測定できるところに特徴がある。状態不安得点は変化する不安状態を数値で表し、特性不安得点では性格傾向を数値で表すことができる。遠山らの調査によると日本人の正常成人(n924)のSTAI得点は特性不安が38.8、状態不安が36.6とされている。
ストレスマネジメントのためのリラクセーション方法(ボデイソニックチェア、マッサージチェア、筋リラクセーション法、香り、など)の心理面への影響をSTAIによって検証した調査データと比較し、体感音響装置の心理への影響をより客観的に探ってみた。
平均値 | 状態不安 1回目(前) |
状態不安 2回目(後) |
1 - 2回目 |
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全身コース(21人) | 43 | 30 | 13 |
肩腰コース(25人) | 39.5 | 28.2 | 11.3 |