協会誌 vol.22-23より

2016年 新しい生き方

 人の幸せは蜜の味? 行動の年
サウンドヒーリング協会理事長 喜田 圭一郎
ハワイ

皆様いつもありがとうございます。
昨年は気候の変動、火山活動の活発化、難民、テロリズム、他様々なことが世界中で起こり、平和な日本もこのまま日本人が良ければいいという時代ではなくなったと思います。対岸の火事とのんびりしていたのでは、新しい潮流が読めなくなるかも知れません。いいニュースも沢山ありましたが、今は世界で起きていることがすぐにテレビやインターネットで飛び込んでくる時代、ニュースや情報は国境を越え、一人ひとりの心の中にいきなり飛び込み、問題と見える出来事で覆いつくし、情報は時に心に大きな荒波を起こす要因になっていると言えるでしょう。
未来学者のアルビン・トフラーは現代を産業革命(第二の波)に続く情報革命の時代とし、今は第三の波のうねりの中にあると述べています。この荒波にのみ込まれないよう、一人ひとりが心の中に羅針盤をしっかり保ち、定点観測できる視点を持つ必要があると思います。どれが本当に乗るべき潮流なのか、真実の波を見抜く力を養うことも大切でしょう。
これからは何が起きるかわからない時代、何が起きてもおかしくない、今まで通りにいかない、今までの常識が通用しにくい時代になったと思います。問題の予測や解決を専門家に任せるだけなく、何かが起きないよう、また何かが起きても、動じない心をつくり、人が出す不安の心の波にのまれない自分をつくり、丁寧に心静かに生きていく練習をすることが大切だと感じます。江戸末期から明治にかけての「時代」が人物を育てたという説がありますが、困難と見える時こそ自分が成長するチャンスのようです。今の時代を活かして、自分の器を広げてみるのも面白いかもしれません。どんな事が起きても心がいつもサラサラとしている自分づくりです。
アインシュタインは「いかなる問題も、問題をつくりだしたときと同じ意識では、解決できない」。また「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクション」と言っていますが、今までの常識の箱の枠を超え(Out of the Box)、常識を変えるというより、常識を超えて超常識に生きる時代、過去の自分を超えて生きる時代になったと思います。
自分と人を比較して人を超えるのではなく、今までの自分自身を超えることです。つまり自分自身に意識革命 (ハーモニック・レヴォリューションHarmonic Revolution)を起こし、自分の中に眠る「心の力」を使う時だと思います。変革するのは自分の意識ですが、自分をどう見るかが大きなポイントです。昨年から始まった自分を「敬い、すべての生命を尊び、自然に感謝する」を毎日行うことは、意識革命の基礎づくりになると思います。情報の波にのみ込まれないためにも、自分の意識に革命を起こすことが大切ではないでしょうか。
「未来は予言するものではなく、創造するもの」とシステム哲学者のアーヴィン・ラズロ博士は述べていますが、素晴らしい未来を創造したいと思う「心の力」を使うためには、自分の心の素材を新しくすることが必要だと思います。今までの思いのクセが溜まり、古くなった自分の心の器を修繕するのではなく、軽くて、丈夫で、柔軟な素材でできた新しい器に替えることが必要です。
病気と闘い、病気を治そうとすると心が強く病気を捉えてしまい、その心が邪魔をして反って病気が治らなくなると米国の医師アンドルー・ワイル博士はその著書「癒す心・治る力」で述べていますが、それと同じ取り組み方です。病気は悪いやつ、だから闘って、やっつけると考えるのではなく、病気を捉えている心を手放し、ひとまず横に置き、病気は自分自身への手紙と、明るい心で新しい生き方にシフトアップして、食事や呼吸法を改善すると回復力が自然と高まり、気づいたら病気が治っていたという取り組み方です。私自身もこのやり方で40年以上健康を維持しています。 過去の自分を見ている心は、いやな事、マイナス的な記憶の残骸に影響されますが、今からつくる新しい心の器は、まっさらできれいです。まっさらな心の器を使うとはどういう意味でしょう。ピアノの鍵盤の例でお話ししましょう。ピアノの一番低い音は27.5Hzで振動するラ(A)の音です。そこから1オクターブ(7音)上の55Hzで振動する音もラ(A)の音です。更に7音上の110Hzの音もラ(A)の音です。88鍵のピアノには低いラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・もあれば高い音のラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソもあり、一番高い4,186Hzで振動するド(C)の音まで7オクターブ以上あります。
心の器の比喩として、今まで一番低い周波数の1オクターブだけを使っていたものを、高い周波数のまだ使っていない新しいオクターブで音楽を表現すると、同じメロディーでも新しい雰囲気の音楽を表現することができます。高い周波数のオクターブの響きの音は、重くなく軽やかで、新鮮です。バイブレーショナルメディスンの著者リチャード・ガーバー博士は人間を表す周波数スペクトルにこのピアノの鍵盤を比喩にして、物質の周波数帯と微細エネルギーレベルの多重構造の人間を表していますが、物と心を分けて発達した現代の科学がこれから踏み込む分野はこの高い周波数にあるように思います。 フロイトやユンクの仲間でありイタリアの心理学者ロベルト・アサジョリ博士は「自分を見る」ときのガイドとなる「心の地図」を示しています。その地図は卵形図形で表され、意識と無意識の心が表されています。私がその図形を見て一番興味を持ったのが、その頂点に位置し大きな無意識の領域にある自分(トランスパーソナルセルフ)です。地図の大きな無意識の領域の真ん中には小さな領域にいるもう一人の自分(意識のセルフ)が描かれ、この意識の自分と無意識の自分はつながり、2か所に多次元的に自分がいると表しています。意識の自分が無意識の自分とつながりを深めるほど、私たちは自分で思っている以上の無限の可能性を発揮するとアサジョリは述べています。私たちは普段「自分」という言葉を小さな領域の自分を意味して使っていますが、アサジョリは本当の自分は大きな領域の無意識の自分であり、その大きな自分は意識の自分のガイド役として常に行動を共にしていると述べています。会社で言うと無意識の自分が本店、意識の自分は支店ということでしょうか。普段私たちは この支店の頭脳だけで思考し、行動して、思うような結果を出せないでいる場合があります。本店と支店の連携が取れていない、というより本店の存在を忘れている訳です。本店からはいつも応援の資金や情報などが送られ用意されているのに全くそれに気づいていないのです。アサジョリは、無意識(本当の自分)の無限の可能性とつながるには意識の自分が「意志」を発揮して無意識の自分と交流を深める必要があるとその著書「意志のはたらき」で述べています。意識革命で説明した「自分を敬う」ということも、自分と一体になっている「無意識の自分を敬う」ことを意図しています。細胞生物学者のブルース・リプトン博士は人間がとっさの危険を回避するときの事例をあげ、意識が1秒間に40の情報しか扱えないのに対し、無意識は1秒間に2,000万の情報を処理することが可能だと述べています。無意識の自分は桁外れに処理能力が高いと言えるでしょう。
そしてアサジョリ博士は「巨大な自然の力を思うままに統制しようとして失敗し、自らの業績の犠牲者になるという人間にとっての宿命的な危険を防ぐためには、人間の内側の力を開発する以外に道はありません※」と私たちにメッセージを送っていますが、一人一人が意識改革を起こし自分の内側の力を開発することが急務かも知れません。
またアサジョリ博士は「無意識の自分」は他の人や自然や宇宙ともつながっていると説明していますが、心の内側にある巨大なデータバンクのクラウドのような存在、一人一人が新しい情報をインプットし、それを互いに共有していくのかも知れません。ラグビーのOne for All, All for oneみたいですね。自分のバウンダリーも限界を決めないほうが面白いかも知れません。
私の友人でハワイの伝統文化継承者のダニエル・アカカJrさんは「私たちは今、スマートホンやパソコンなど自分の外にある力に頼りすぎている。それが人と人の分裂を生み出している」と警鐘を鳴らしていますが、アカカさんも皆が力を合わせる為に「心の使い方を思い出し、聖なる自分を思い出すとき」と述べています。
これからは自分の幸せと人の幸せを切り離せない時代になってきたように思います。皆がよくなる責任の一端を私たち一人ひとりが担っているのではないでしょうか。自分も人も動物も植物もこの地球を構成する大切な一員です。皆がよくなることを一人一人が考え、ワクワクしながら行動する時代になったと思います。
行動するときのポイントと手順は、まず言葉にする、肯定的な言葉のみで。次に人が喜ぶ行動をする。その結果、自然に喜びが湧き、自分自身を見る目が変わり、無理せず自分の意識改革(Harmonic Revolution)が進む、という順番だと私は思います。
サウンドヒーリング協会の有資格会員の皆様は研修を通して、サウンドヒーリングの実技を行う基礎として既にこのことを学んできました。今年は実技をしていない日常の出会いの中にも活かし、サウンドヒーリングの音の力を借りながら、自分を変革し、行動を起こし、更に一歩、歩みを進めましょう。自分の生き方を通して、回りの人に喜びの輪を広げ、何が起きても大丈夫と言える、待っている仲間を探していきましょう。
人は人の役に立つことが一番の幸せだと思います。人の幸せは蜜の味?を一緒に試してみませんか。私も実験はじめました。
※誠心書房「意志のはたらき」より

富士山

協会誌vol.33-34

サウンドヒーリング協会の協会誌2022年版(vol.33-34)が発行されました。

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